少しずつ考え始める「相続」という未来

元気な時に考えておきたい事

シニア世代が元気一杯だと、まだまだこの先、お元気に暮らしていけそうねなんて思ってしまいます。
元気一杯でも年齢は年齢、年を重ねるごとに終活について考えなくてはと思う方も多いでしょう。
自分が死んだあと、家族が円満で楽しく、今までどおりに暮らしていってほしい、そう願うなら、やはり飛ぶ鳥跡を濁さず・・死という事を考えるのはあまりよくないことですが、前向きに残されたご家族の事をきちんと考えておくことも、元気に生きていくため、公開を残さないための活動です。

相続を考えておかないと家族が壊れる事もある

相続という事に関してはサスペンスドラマなどで相続争いから殺人事件が起きた、なんてハラハラしながら楽しんでいる方も多いと思いますが、いざ、自分の事になったら楽しんでなんていられません。
うちの家族に限って遺産相続争いで仲たがいするなんてないよ、なんて思っているのは正直「甘い」です。
経済的に厳しくなっている世の中で遺産、つまり働かずにもらえる権利があるお金が発生するとなれば、どんなに仲良しの兄弟、姉妹、親子でも見にくい親族の争いが起きることもごく普通の事です。

相続で争いが起こるというと「大金持ちの話でしょ?」なんて気楽に思っている方が多いですが、そんなこともなく、最近は遺産額5000万円以下の調停がたくさん起こっているのです。
自分が培ってきた財産で自分が慈しんできた家族がバラバラになってしまうのは悲しい事ですが、これが今の現実なのです。

現金よりももめるのは不動産です

現金、預金があり遺産相続で相続人が複数いてもしっかり割合に応じて分割できますが、相続争いで一番もめるのは、そのままで分割できない不動産に関してです。
住宅は住宅を売らない限り、平等に割ることなどできないからです。
共有名義にしておくことは、自分が生きている間にもめごとが起きないかもしれませんが、自分が生きている時にこそ、共有名義をといて誰に何が相続されるのかをしっかり明確にしておく方がいいのです。

最近は終活の中で、遺言書の作成は必須といわれています。
自分が死んだあとの事を書いておくとなると、自分も嫌な気持ちになるかもしれませんし、それを知ったご家族は、死んだあとの事なんて……驚かれるかもしれません。
でも、遺言書をしっかり残し残されたご家族がもめることがないように明確にしておくことが重要なのです。

相続税について理解しておきましょう

平成27年に相続税法が改正されたことで、相続税の課税対象外となる基礎控除額が、40%縮小となっています。
3000万円+600万円×法定相続人の数です。
一般的な金額を弁護士さんなどの法律の専門家に聞いてみると、遺産額が不動産等を含め5000万円以上になる場合には申告対象となる可能性が強いというのです。
という事は、今まで考える必要がなかったサラリーマン世帯であっても、相続税に関して深く理解しておく必要があるのです。

相続税の申告は自ら行う必要がありますので、申告期限の「死亡後10カ月以内」にしっかり申告を済ませる必要があります。
遺言がなく、相続に関して何も準備されてないと、残されたご家族は相続の事、相続税の事など様々なことに苦労しなければなりません。
現代のシニア世代は元気!気持ちも若い!のですから、終活について、今だからこそしっかり考えておくことがご家族の為なのです。